【kintone×不動産業界】嫌われ者になったとしても。非効率を受容する風土も変える業務改善!

私の業務改善シリーズでは、トヨクモやkintone界隈の方1人1人が「どのように業務をしているのか」「どのような業務改善を実施したのか」をご紹介していきます。
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株式会社 モリビは、長野市にある1999年創業の会社で、不動産の管理から、リフォームやリノベーションの事業を行っています。

今回は、株式会社モリビで社内の業務改善や風土改革を推進し、kintone AWARD 2023のグランプリを受賞された植田さんに、kintoneとの出会い、kintoneやトヨクモ製品を用いた業務改善事例についてお話しいただきました!

自己紹介・kintoneに出会ったきっかけ

株式会社モリビ
植田 剛士(うえだ つよし)氏

ーこれまでのご経歴や、どのような業務をされてきたか教えてください。

長野市にある不動産管理の会社で経営企画をしています。その一方で僧侶としての活動もしています。
僧侶になろうと思ったきっかけは、母の実家がお寺であり、その静かでゆっくり時間が流れている雰囲気と仏教の精神性に惹かれたことです。
家族に僧侶になることを話した時は、動物園からの帰り道に「お坊さんになろうかと思う」と、突然に話しました。
溜めて溜めて打ち明けたといった感じではありませんでした。(植田氏)

ーふと思ったことに対して、実際に僧侶になられている実行力がすごいですね。

興味がある世界ではあったので、3年間1年に1ヶ月の修行を経て、僧侶の資格を取りました。(植田氏)

ーユニークな自己紹介ありがとうございます!
 トヨクモ製品を導入をされた際の、経緯を教えていただけますか?

不動産の仕事をしている中で、社長が不動産オーナーの声を聞いてみたい、アンケートを取りたいと口にしているのを聞いていました。私たちは、不動産会社からご依頼いただいて不動産を管理しています。そのため、各不動産を所有するオーナーの顧客情報は取り扱っておらず、業務に関連する情報のみを保有しています。
退去の際の立ち会いなどで、初めて大家さんと顔を合わせる機会があるため、その時にアンケートを取ることから始めました。
実際にアンケートを何枚か試してみると、そこで得られた集計結果を社内の誰が集計するかという問題が新たに浮上しました。当時のアンケートは自由記入形式であったので、すべてを転記して、どのような意見を寄せられているかをまとめる必要がありました。
より効率的且つ効果的な方法を模索する中で、社長が、kintoneとFormBridgeを利用すれば実現できそうだという話を聞いてきて導入に進みました。(植田氏)

ートヨクモ製品以外も検討されましたか?

アンケートを取るためだけにkintoneとトヨクモ製品を契約することはコストの観点からあまり現実的ではなかったため、当初はGoogleフォームも選択肢にありました。しかし、他にも問題は山積みだったため、様々な問題を解消でき、ついでにアンケートも取れるツールとして、トータルで見るとkintoneとトヨクモ製品の組み合わせが最適ではないかという話になりました。(植田氏)

ー他にもkintoneに連携するサービスはありますが、なぜトヨクモを選んでいただいたのですか?

FormBridgeが最初に知ったサービスであったため、一番多く調べました。サービスごとの違いは実際に利用してみないとわからないため、比較は容易ではありません。最初におすすめされ、一番良いと言われたので、それに決めようという考え方でした。(植田氏)

kintoneと連携サービスを活用した業務改善事例

植田さんがkintoneやトヨクモ製品を用いて、実際に行われた業務改善について伺いました!

90%の時間削減! デジタル転換と効果的な文書管理

不動産業界は未だデジタル化が進んでおらず、取引先とのやりとりは今でもFAXが中心です。FAXで受信をして複合機から紙が出てくるのが全ての業務の始まりです。業務の始まりから終わりまでその紙を往復させて、最後は穴を開けてバインダーに閉じるのがゴールでした。

私は元々は営業所にいて、その後に本社に配属になりました。異動後、床に膝をついて大量のバインダーを開いて書類探しをしている状況に驚きました。
本社の人々ではまるで紙を処理するために雇用されているのではないかと思い始め、強い危機感を抱いたのです。(植田氏)

◇問題

  • FAXによる文書のやり取り
  • 書類の物理的管理と再送信の手間

◇対策

  • 情報保管方針の制定
  • 不要なものはすべて破棄し必要なものをデータ化
  • kintoneで管理・共有することにした

◇効果

  • 探し物に要する時間が90%以上削減された

「DX」や「ペーパーレス」といったキーワードで検索してみると、大手メディアの記事がヒットしました。事務所内にある大量の紙をどの段階で整理し、減らし、まとめるかがわかりやすく解説されており、大変参考になりました。
まず、保存の必要性があるか、頻繁に閲覧するか、法的に電子化が認められているか、さらに、それが原本として保管が必要なものかを検討しました。その結果、保存する必要のない文書が多くあることが判明したのです。
その後、kintone内に紙をデータとして保存したいと思いましたが、それをどのようにして実現するかという課題がありました。また、当時私達はFAXの使用をすぐにでも止めたかったのですが、取引先がFAXを使い続ける以上、そういうわけにもいきません。

紙で送られてきたものをPDFにすることでのデータ化も選択肢にありましたが、結局はFAXで紙が来ることが前提となってしまっています。
そのため、パソコン上でデスク上と同じように紙のデータを操作できるよう、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンのDocuWorksを導入しました。
FAXを受信すると、DocuWorksにデータが登録されます。中にはハンコを押して返送してほしいというお客様もいましたが、DocuWorksを使うとクリック一つでハンコが押され、パソコンからFAXで返送できます。またそれらの書類をkintoneに保存できます。単純なストレージ的な使い方ですが、これによりかなりの紙の削減が実現できました。

結果として、紙の書類をみんなで探し回る時間が短縮されました。書類がkintone1箇所に集中しているため、検索も容易になりました。単純にアナログからデジタルに変更しただけですが、最も効果的な改善例となりました。(植田氏)

ー 情報保管方針の制定は、植田さんが指揮を取られたのですか?

はい。しかし、ただルールを決めてもそれを運用していくのは難しいです。そこで、私が各部署にお邪魔して一通り書類を確認し、必要なものと不要なものを判断してまとめました。(植田氏)

ー最初のヒアリングは大変そうですね。何分くらい削減できましたか?

探し物にかかる時間が平均して1つあたり10分程度から1分以下に短縮されました。また、そもそも見つからないというケースがなくなったことも大きかったです。1日に15件から20件探し物が発生していました。(植田氏)

ー1日3時間、月間で60時間ほど削減できていますね!

申請ラグなし!ハンコから脱却!効率的な申請システムの構築

備品の購入や上長の許可申請などがある場合、平均3人ほどの上司がハンコを押し、承認の手続きが行われていました。弊社は不動産という商材を扱っていることから、お客様の緊急連絡先としての役割も担っています。年末年始やGW、お盆を除くと定休日を設けていません。そのため、基本的に社員はシフト制で出勤します。
承認者が出勤する日、しない日がバラバラで、シフトの都合によって申請から承認が行われるまでに何日も要してしまうこともありました。
また、紙で申請を行う場合、そもそも誰がボールを持っているか分からないこともありました。ある日、承認者が出社予定であっても、急遽予定が変更され現場に直行直帰してしまうなど、申請業務が一向に進まないことは課題と感じていました。(植田氏)

◇問題

  • ハンコによる承認
  • 書類の保管場所の不明確さ

◇対策

  • ハンコによる承認の必要性を再考した
  • Garoonのワークフロー機能を使用しデジタル化
  • 現在はkintoneへ移行しプロセス管理を使用したワークフローアプリを作成

◇効果

  • 承認者が社内にいないと進まない申請がゼロになった
  • 外出する機会が多い承認者も外部からモバイルで承認可能に
  • ラグがなく非常にスムーズになった

まず、ハンコでの手続きが不要であると社内で提案しました。せっかく導入したkintoneやGaroonの中に備わっている機能を最大限に活用し、具体的にはGaroonのワークフロー機能を活かしてデジタル化を実現しました。
kintoneやGaroonは端末を選ばず使用できます。これにより、外出先でもモバイルアプリに通知が届くので、内容を確認しモバイル端末から承認できるようになりました。結果として、申請から承認までのラグが発生しなくなったのです。承認者は出張でいないことが比較的多いので、最速でその日中に全てのワークフローが完結する仕組みを構築できました。

最初はGaroonのワークフローを使用していましたが、段々とワークフローの数が増えてきて、非効率さを感じていました。
そこで、ワークフローを一つのアプリで完結させたいと考え実施したのが、kintoneのプロセス管理機能を活かしたアプリの作成です。
一つのアプリの中で、業務単位で承認者が自動で設定されるため、Garoonを使用していた頃よりも業務が効率化されました。

申請をする際は、ジャンルを選ぶだけで申請者が自動的に設定されるので、スムーズに申請できるようになりました。導入前は、1週間かかったり紙が行方不明になったりすることもありましたが、導入後は、基本的には休みが被っていなければ即日承認が得られるようになりました。(植田氏)

ー具体的にどのような申請フローがありましたか?

例えば経費申請は、社員の研修費や出張費、会社の部品購入代金など、様々な用途に利用されます。また、社員が資格試験を受験する際にも費用を支給するために経費申請が活用されます。基本的なフローとしては、一定の金額以上ならこの人に承認を得て、それ以上の金額なら稟議を回すといった形で、金額ごとに異なる承認フローを構築しています。(植田氏)

「ボタンひとつ」でシンプルかつ効率的な帳票作成へ!kintoneとPrintCreatorの活用術

以前は、エクセルで発注書や注文書を作成していました。共有フォルダ内の原本を使用していましたが、同時にアクセスすると開けない・編集できないといった問題が発生しました。これを回避するためにローカルに保存すると、今度はデータが古いまま使用され、混乱が生じました。(植田氏)

◇問題

  • エクセル帳票原本の所在
  • データ破損
  • 書式の不統一と情報の古さ

◇対策

◇効果

  • 書式が統一された
  • フォント・サイズがバラバラだったり、文字がはみ出て消えていたり等のストレスがゼロに
  • PrintCreatorのボタン1つで出力の流れがシンプルかつ使いやすい為、社員も自然に移行できた
  • kViewerと連携し取引先が必要な帳票を適宜ダウンロードできるようになる等、工数減にも繋がった

kintoneは既に導入済みであり、PrintCreatorの存在も認識していたため、これらを組み合わせて帳票系を一本化する方針を採りました。
まずPrintCreatorを導入したことによって、書式が統一されました。また、エクセルからkintoneのボタンを押して帳票を出力する方法に変えたことで、スムーズに運用への移行できるか心配でした。しかし、非常にわかりやすいインターフェースで、必要なデータを入力してボタンをクリックするだけで、これまで手作業で行っていた作業がすぐに完了でき、利用者にとっては大変使い勝手がよく、移行もスムーズに進みました。
現在はkViewerと連携しながら、社内だけでなく取引先が必要な情報にアクセスできるプラグイン間の連携を活かし、社内外ともに便利に利用しています。(植田氏)

ー帳票を使う部署はどこが多いですか?

弊社の部署を大きく分けると、営業とバックオフィスになるのですが、どちらも使っています。営業部門では、発注書や見積書の出力に使っています。バックオフィスは、経理部門による請求書の出力が多いです。県内に複数の店舗を抱える取引先から、各店舗別の請求書が欲しいという要望があり、PrintCreatorとkintoneを組み合わせることで、ボタンひとつで請求書発行が可能になるという点が大きなメリットです。(植田氏)

ー元々エクセルから、kintoneとPrintCreatorに移行したと思いますが、変化したことによるメリットはありましたか?

エクセルの帳票は何かと連動しているわけではなく、物件名や住所などの情報は手作業で基幹システムからセルに転記する手間が発生していました。しかし、ボタンひとつでこれが解消され、作業がかなり楽になったと、多くの声をいただいています。(植田氏)

ー他にもkintoneと連携できる帳票出力のプラグインなどありますが、どのような理由でPrintCreatorを選んでいただけましたか?

操作を試していた際に、プラグイン間の連携を知り、課題を解決できる具体的なイメージが浮かんだため導入を決めました。(植田氏)

営業管理シートからの脱却!kintoneで進捗の共有を

従来、営業担当者はA4サイズの営業管理シートに進捗を手書きする方法を採用していましたが、中にはそれを行わずに自身の手帳にメモをする人や、メモなしで情報を頭に入れている人もいました。進捗状況は各自が把握しており、トラブルが生じた場合、即座に情報を取得できない不都合な状態でした。いわゆる業務の属人化です。これが原因でトラブルが発生すると、上司が対策を講じる際には、まず書類の有無を確認することから始まります。(植田氏)

◇問題

  • 個々のメモ依存
  • 共有情報のアクセス制限

◇対策

  • kintoneで業務種別毎の案件・進捗管理アプリを作成した
  • アクセス権の設定で適切な権限管理

◇効果

  • ほぼ0の状態から、基本的な案件や進捗管理ができる状態に
  • 2週間に一度ヒアリングが不要に

kintoneで案件管理アプリを作成し、進捗をテーブルで行ごとに管理することで、最低限の進捗管理が可能になりました。また導入前は月に2回ほど、所属長と営業社員がエクセルで担当一覧を出力し、それを見ながら2時間ほどかけて進捗状況を確認するためのミーティングをしていました。導入後は所属長が適宜kintoneを確認し、問題があればコメントをつけ、各営業担当がそれを確認し必要な対応をするという流れが出来上がりました。(植田氏)

ーメモ離れで心配の声は上がらなかったですか?

もともとあった帳票すら使用しない人が、kintoneに変えてもすぐにそれを使い始めるかどうかはわかりませんでした。kintoneを使うことによるメリットを伝えることと、そして何より実際にやってみることからスタートします。入力しない人には、まずやってみましょうという姿勢を強調し、集中的に2ヶ月などの導入期間を決めて、習慣化させることが重要だと思っています。(植田氏)

FormBridgeで制服注文がスムーズに!取りまとめ工数も削減

社内の制服は外出時のことを考えストレッチが効いたものを支給しています。新たな制服が欲しいという従業員からの連絡が総務に電話来たり、経理にLINEで送られてきたりと、連絡方法がバラバラでした。そのため、各営業所で所長が取りまとめをして、報告してもらう運用をとっていましたが、所長の報告方法すらバラバラでした。(植田氏)

◇問題

  • コミュニケーション手段が複数に渡っていた(電話、メール、LINE)

◇対策

  • kintone導入時、未だ1人1アカウントではなかった時にFormBridgeを使用して社内用注文フォームを作成した

◇効果

  • kintoneとFormBridgeを使ってできることを社員に理解してもらう為に最適だった
  • 現在は全社員アカウントを保有している為、社内的な使い方から取引先を巻き込む外部への利用が進んでいる
  • 紙や、FAXの送受信が不要になり社内の管理上の観点以外でも対外的な使う人からの評判も上々

前述のアンケートの件でFormBridgeを既に知っていたため、これもアンケートと同じ方法でできると思い、制服を注文するフォームを作成しました。またこのときは契約しているkintoneのライセンス数も少なかったため、FormBridgeのメリットが活きました。(植田氏)

ーフォームのURLはどのように案内していますか?

社内のコミュニケーションをLINEWORKSに統一しているため、社員全体のグループで案内を行っています。

ーフォームにしたことの効果はありましたか?

従業員一人ひとりの注文を取りまとめる必要がなくなりました。社員全員が注文するという話になれば、その処理に1-2時間はかかってしまいますが、その時間が削減できました。また、注文フォームに画像の添付もでき、注文する際のサイズの画像や、裾上げの要否、必要な場合は股下の参考画像を出すことで、注文する側も自ら採寸する手間がなくりました。(植田氏)

紙のシフト表はもう古い!kintoneで革新的なシフト管理で調整もスムーズに!

シフト制の会社は、出勤の管理が大変です。毎月20日くらいに空のシフト表が印刷され、5日間で希望の休みを入れてくださいと管理部署から言われ、紙が回っていました。結果、紙がどこにあるかわからない、期日までにシフトが提出されないといった問題が頻発していました。

元々はサイボウズ Officeを使っていましたが、決まったシフトを入れるのみでシフト管理はしていませんでした。そののちGaroonに切り替わりますが、それも決まったシフトを入れるだけのものでした。(植田氏)

◇問題

  • シフト表の手動確認による時間の浪費

◇対策

  • 情報共有の為にグループウェア(Garoon)を導入した
  • 出勤バランス調整用にシフト管理アプリをkintoneで作成
  • 確定したらGaroonへ

◇効果

  • 期日までに個々で入力し、調整というシンプルな流れに

対策として、kintoneでシフト管理アプリを作りました。一画面で誰がいつ休んでいるかを見られるようにして、その画面上で各従業員に休みを希望する日を入力してもらいます。これにより、シフト登録の作業を誰もが同時に行えるようになり、また責任者による休みの人員調整もしやすくなりました。
紙のシフト管理表を従業員間で回覧して記入する場合、その回覧に多大な時間を要していました。
kintoneの導入により、全員の休暇希望日がスムーズに出揃います。そのため、先々の予定(物件退去の立会い日は2-3ヶ月後に決める)に対する人員スケジュールもスムーズに組めるようになりました。
(植田氏)

共有フォルダはもういらない!kintoneで物件写真管理

物件の退去後、リフォーム前、リフォーム後といったフェーズごとに写真を30枚〜40枚スマートフォンで撮影し、社内の共有フォルダに保存していました。
撮影した写真の取り込みや画像ファイル名のリネームに時間がかかり、またiPhoneでの撮影の場合、画像一枚一枚の容量が大きいことも懸念事項でした。弊社は年間で5000件ほどの賃貸物件の退去立会いやリフォームを行います。その度に膨大な枚数の写真が撮影され、それらの保存先である共有フォルダの容量も圧迫されていました。少しでもフォルダの容量を節約するため、2ヶ月に1回は不要な写真をフォルダから削除するよう従業員に要請していました。
(植田氏)

◇問題

  • ストレージ圧迫と低速度のストレス

◇対策

  • kintoneで対応
  • 案件毎に紐づいた場所への保管

◇効果

  • 共有フォルダが不要になった
  • kintoneの浸透が進んだ

kintoneの、案件管理アプリのレコードの中の添付ファイルフィールドに入れることで、リネーム作業が減りました。レコードの名前を案件名にしておけば、画像ファイルのリネームは必要なくなるからです。

また、kintoneはストレージに余裕があるので、写真を定期的に削除する手間もなくなりました。あらゆる情報はkintone内に蓄積するという考えが社内で浸透し、今では共有フォルダは使っていません。(植田氏)

kintone導入で変わる!社内の風土と文化

本社に異動になった際に、無数のバインダーから資料を探す人々の光景に衝撃を受けましたが、本社の人たちにとっては、入社してから何年と行ってきた業務です。そこに一切の違和感は抱いていなかったのだと思います。一つに資料のチェックを3人で順番に行うような作業についても
「どうしてそのようなことをしているのか?」と聞くと、
「以前ミスが起きたので、それを防ぐために行っている」
といった回答で、チェックをすること自体が目的になっているような状態でした。手段の目的化です。

こうした状況を見て、組織変革の必要性を感じました。
(植田氏)

◇問題

  • 問題提起の欠如
  • 既存の非効率なプロセスへの無批判な受け入れ

◇対策

  • 嫌われながらも変革の必要性を訴えた
  • kintoneでご意見BOXアプリを作成した

◇効果

  • kintoneに関わる意見や要望が次々と寄せられた
  • 多くの社員が問題意識を強く持つように変化した
  • “変わり続ける環境の中で生き残る方法は、自分たちも変わり続けること” に、社員が気付きはじめたことで、緩やかにではありますが風土が変わりつつあります

少しずつ社内の仕事の仕方や仕組みを変えていきました。
しかし、社内の風土や文化を変えることは、周りから嫌われることにも繋がります。

従業員の人々が取り組んでいる業務に対して
「それはやらなくてもいい/やり方を変えたほうがいい/こうした方がいい」
と提言すると反発を生むこともありました。

例えば、無数のバインダーから必死に一枚の書類を探している人も、自ら好んでその方法を選んでいるわけではありません。その仕事の仕方を問題ないとみなしてきた会社の問題であり、その社員に責任はないと思っています。

しかし、
「なんでそんなことをしているの?」
「そんなことは止めたほうがいいよ」
といった伝え方は良くありません。仕事の仕方はともかく、一人ひとりプライドをもって真剣に働いているからです。ここは一番苦労した部分です。

とにかく対話を繰り返しました。
今時間を取られている作業をやめ、やり方を変えれば、これだけの時間を削減できる。その時間で他のやりたい仕事ができる。だから試しに新しいやり方を試してみないか。
といった形で、懸命に話し合いました。

その甲斐あって、社内の雰囲気は大きく変わりました。新しいシステムが導入されると文句を言ったり、休憩室で愚痴を言ったりしていたのが「できるかもしれない」「やれば変わる」という文化が醸成されました。
私も社員の皆さんには「問題点を思いついたら挙げてほしい。できるものはできるし、できないものはできないと正直に言う」と伝えています。その結果風通しが良くなり、「これは改善できるのではないか」という、良い意味で問題意識を持って皆が働ける会社になりつつあると感じていますね。
(植田氏)

ー会社の文化を変えていき、感じた喜びややりがいについて教えてください。

日頃会社にいて、
「その情報はkintoneの中にあるでしょ」
こんな会話が飛び交っているのを聞くと、大きな変化を感じます。

社内で何か問題が起きた時に
「それならkintoneで解決できるんじゃない?◯◯さんに聞いてみなよ。」
そんな会話が当たり前のように行われるようになりました。

もちろん、kintoneやトヨクモ製品というツールそのものが社内に浸透してきたこともありますが、それ以上に
「問題が起きた時にそれを問題であると皆が認識していること」
「自分たちでそれを解決しようと思ってくれていること」
「kintoneやトヨクモ製品を使えば解決できるのではとイメージしてくれていること」
が感じられ、大きな喜びを感じます。
(植田氏)

ーまさに会社という花壇の土を全部取り替えて、新しい土を入れたくらいの改革ですね!

今後の展望

「えっ、今どきそんなことあるの?」というような課題を抱えている中小企業はまだまだ多いと感じています。

それを課題と捉えていればまだ良いのですが、
「うちは昔からこうだから」
「デジタルとかは大きい会社のやること」
のように無批判に不便な状態を受け入れてしまっている会社も多いです。
その期間が長引けば長引く程、いざ変えようと思った時に必要とするカロリーとストレスは増えると考えています。

小さな改善で大きな効果を出すことができるかもしれない。そんなポテンシャルを見えないフリして隠してしまい何もアクションを起こさないまま月日が過ぎていけば、この激しい変化だらけの世の中を乗り切ることは難しいと考えています。
世の中には素敵な製品・サービス・プロダクトがたくさんあって、それは何もきらびやかなものだけではなく生活に欠かせないものであったり、痒いところに手が届くものであったり、アナログからデジタルまで様々ある訳ですが、それらがたった1つ「環境変化に対応できないこと」で淘汰されていくこと程悲しいことはありません。(植田氏)

「地方の中小企業でも、ITに精通している人がいなくとも、業務改善は小さなことから手順を踏んでいけばきっと誰でもできると思います。そんな風に背中を押してあげられるようなことを今度は自身から発信をしていきたいと思いますし、それを今度は私たち自身のプロダクトにできたらいいなと思っています。」と植田氏は締めてくれました。

株式会社 モリビ
植田 剛士(うえだ つよし)氏

2015年 株式会社 モリビに中途入社 営業職として勤務
2018年 僧侶を志し修行で長期の不在期間ができることから、フロントからは離れバックオフィスでの会社への貢献を考え、経営企画室を立ち上げ業務改善に尽力
2023年 現在は管理部部長としてバックオフィスからの後方支援をベースに、人材育成、全社業務改善を継続的に行っている。
kintoneの発信活動も精力的に行い、kintone AWARD 2023ではグランプリを受賞している。


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