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【6月ユーザー会】大英産業株式会社様による登壇レポート記事

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ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!

この記事はユーザー会での大英産業株式会社 柚田さんの事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。

今回は「トヨクモ製品で顧客を巻き込む複雑な業務をDXした話」でご登壇いただきました!

はじめに

大英産業株式会社は、分譲マンション事業や街づくり事業などを行い、住まいに関わるさまざまな商品を取り扱っている福岡県北九州市の不動産会社です。
「ライフスタイルにあった良質な『すまい』を提供し、持続的に発展する『まち』をつくる」をミッションに掲げ、ディベロッパーとして事業をしております。
1968年創立、今期で57期目を迎えた売上370億円の会社となりまして、社員数は約500名です。
本日は、「文系元営業マンによる全社員まるごと”DX人財化”ストーリー」をテーマにkintone導入前から導入のコツまで、以下の流れでお話しさせていただきます。

  1. kintone導入前の課題
  2. 基幹システムkintone
  3. トヨクモの活用事例
  4. 導入後の会社の状態
  5. 導入のコツ

大英産業では、2021年頃に基幹システムをkintoneに移行したため、まずはkintone導入前の課題からご紹介していきます。

kintone導入前の課題

早速ですが、みなさんは以下のような経験はありませんか?

  • 壊れたExcelの関数。誰も直せずに迷宮入り
  • やりたいけどついつい後回しになる分析作業
  • 二重入力三重入力。終わらない社内業務
  • 外で開けない社内システム。入力のために仕方なく帰社。
  • 決済のために上司のデスクをスタンプラリー
  • 分かりづらいシステム。鳴り止まない問い合わせ電話。

全部4年前の私たちでした。元々使っていた基幹システムは、見た目が分かりづらく、できることも少ない。
その割に作業工数が多く、PCでしか見れず、開発も柔軟に行えず、やる場合はベンダー依存といった状況でした。
そして何よりも、大英産業では、Excelへの多重入力が課題になっていたのです。
さまざまな課題を抱えた状況を打開するため、さまざまなセミナーに出向き、基幹システムをkintoneに入れ替えることにしました。

基幹システムkintone

基幹システムkintoneでは、「顧客管理」「物件管理」「契約管理」の3つを軸に設計していきました。
こちらが、当時開発した基幹システムkintoneのイメージです。

ピンクの部分がお客様軸の情報、青色の部分が建物軸の情報です。
kintoneの顧客マスタアプリでお客様の基本情報を管理し、お客様が商談に進むと、商談アプリに進んで商談内容を管理していきます。
同じように、物件全体の情報は物件マスタで管理し、1部屋ごとの細かい情報は号室アプリで管理します。
最終的に商談アプリと号室アプリの情報を、契約アプリに集約させることで、「どのお客様に、どのお部屋を契約していただいたかを管理できるアプリ」を作りました。

誰でも直感的に操作できて、スマホで確認できて、多重入力も減って、データで分析もできるようになって、非常にいいシステムができたと思ったんです。
でも、楽になったはずなのに、現場からはイマイチ受け入れられない状態でした。
社員からは「前とやり方が変わってできなくなった」とか、「これならkintoneにしない方が良かった」といった声が聞こえてくることもありました。
それもそのはずで、当時はベンダー主導でシステムを入れ替えただけだったので、多少の改善はあったものの、それよりも1からシステムを覚える方が手間だったのです。
ベンダーさんには今でもお世話になっているので、ベンダー主導だったのが問題ではなく、現場の声を聞けていなかったのが一番の問題だったと思います。
そこで、みんなの業務を楽にしたいという想いから、部署ごとに定例会を開きました。
マンション事業や戸建て事業など、いろいろな事業部があるのですが、その部署ごとに定例会を開き、現場に意見を聞きに行ったのです。

ここで、kintoneの良さが出ました。直感的に操作できますし、設定も簡単だし、開発もしやすいですよね。
いろんな部署で、繰り返し改善していくことによって、「こんなこともできる?」「こんな風にしたい!」といったポジティブな意見が増えていきました。
kintoneに対する批判が、少しずつ期待に変わっていったのです。
最初は基幹システムとしてkintoneを導入しましたが、そこからは基幹システム以外の細かいところまでkintoneでできるようになっていきました。

トヨクモ製品の活用事例4選

ここからは、トヨクモ製品の活用事例を4つご紹介していきます。

事例1.FormBridgeでイベント参加申込みをDX

これまで、大英産業が主催するイベントでは、応募方法が定まっておらず、紙やFAX、メールやGoogleフォームなどと毎回バラバラでした。
そのため、申込者の集計が手作業だったり、セキュリティの不安があったり、過去イベントの履歴が残りにくかったりといった課題がありました。
そこで、以下のようなイベント申込フォームをトヨクモのFormBridgeで作成しました。

氏名や電話番号などの情報を、お客様自身が入力できるようになり、申込内容が自動でkintoneに登録されるようになりました。これなら、データの入力作業は必要ありません。
kintoneに一元化したことでセキュリティの不安もなくなり、データが蓄積されることで、過去のデータ活用まで可能になりました。

事例2.kViewerで土地情報共有ページをDX

これまでは、お客様に最新の土地情報を共有するために、1週間に1回のペースでダイレクトメールを送信していました。
そのため、毎回物件の画像を載せて、住所と金額を書いてとメール作成に手間がかかっていたのです。
また、お客様視点でもリアルタイムの情報が確認できなかったり、本文が長く視認性が悪かったりと、利便性にも課題がありました。
そこで、kViewerを使って、「土地分譲物件一覧」というカードビューを作成しました。

土地のリスト1件=kintoneのレコード1個といったイメージです。
お客様は、自分が気になった物件をクリックすることで詳細情報を確認できます。
このカードビューのリンクを、メールの「最新一覧表はこちら」というボタンに埋め込み、直接飛べるようにしました。

kViewerに切り替えた結果、文章のみの簡単なメンテナンスで回せるようになり、新着情報もリアルタイムに反映され、さらにはデザイン面での視認性も改善しました。

事例3.業績確認(週報・月報)のDX

以前までは、土日に行っている住宅販売会の実績を「週報」というExcelシートに各販売センターがまとめていました。
その週報を上長に提出するのですが、受け取った上長は各現場から集まってきたExcelを1個1個開いて印刷してから、毎週の会議に臨むといった業務フローが取られていたのです。
この業務フローでは、Excelのため複雑な関数が壊れたり、印刷の手間・コストがかかったり、情報ストックが属人的になったりといった課題がありました。
この課題を解決するべく、kintoneで「週報アプリ」を作成しました。

今までExcelに書いていた週の実績を、kintoneの週報アプリに入力するようにしたことで、月別や商品別の累積が集計可能になりました。
また、トヨクモ製品以外のプラグインも使って週報アプリの情報をグラフ化することで、達成状況や見込み状況をひと目で確認できるようにしています。

事例4.トヨクモ3製品で来場予約とアンケートをDX

最後に、FormBridge、kViewer、DataCollectの3つを組み合わせて来場予約と来場アンケートをDXした事例をご紹介します。
まず、こちらが以前までのお客様来場時の業務フローになります。

お客様が来場予約すると、予約内容が社員にメールで届くので、手動でkintoneに登録します。
来場後は、お客様に紙のアンケートに記入いただき、社員が紙を見て再度kintoneに回答内容を登録します。
お客様と商談後、社員が商談内容をkintoneに登録するというのが一連の流れです。
この業務フローでは、主に以下3つの課題がありました。

  1. 予約フォームが外注:コストが発生&修正や更新が手間
  2. 社員が予約情報と回答情報をkintoneに入力することで、二重入力が発生
  3. 紙でアンケートを取っていたことで、未記入項目が多発

そこで、まずは紙で取得していたアンケートをFormBridgeで作成しました。

これで社員による手動での入力はいらなくなりますし、必須項目とすることで未記入になることも防げます。
次に、kViewerを使って、自分たちで来場予約フォームを構築しました。

お客様には、カレンダーから予約したい枠をクリックして、予約フォームに飛んでいただき、そこからお客様情報を入力して予約していただきます。

予約可能日のカレンダー表示はkViewer、お客様情報の入力はFormBridgeで、予約枠の増減の自動計算はDataCollectで行っています。予約が満タンになった枠は、自動で消える仕組みです。
また、来場予約時の自動返信メールに来場アンケートのURLを添付することで、お客様が来場前に事前にアンケートに答えることができる仕組みも整えています。

 

手動入力の手間や二重入力などの課題を抱えていた来場予約の業務フローは、最終的に以下のように変わりました。

来場予約と来場アンケートをFormBridgeにしたことで、お客様情報はすべてkintoneに自動登録されます。
また、事前にお客様情報がkintoneに入ることで、スタッフが予め情報を把握して、しっかりと準備した上で、商談に備えられるようになりました。
何よりも、この仕組みを社内の文系チームで内製化できたことこそが大きな成果だと考えています。

導入後の会社の状態

kintoneやトヨクモ製品の導入後、いろんな部署でDXの成功体験があったことで、全社員のDX意欲が向上しました。社員全体に「kintoneならできるかも」といった意識が芽生えてきたと感じています。
そこで、私たちはFormBridgeで社内向けの問合せアプリを作りました。

社員が「ここは、こうしたらもっと良くなるんじゃないか」といった要望やアイデアをフォームに投稿すると、私たち情シス部門に届く仕組みとなっています。
こうして、全社員から要望やアイデアが集まるようになり、最初は基幹システムだけだったkintoneが、細かいところにまで広がっていきました。
定量的な効果としては、グループ会社の数が導入前2社だったのが導入後は6社に、情シス部門も5人から9人に増えました。
特に、情シス部門の人数については、会社の成長要因であるDXに対して、リソースを割いてくれているという期待の表れだと感じています。

kintone&トヨクモ製品導入のコツ

最後に、kintoneとトヨクモ製品導入のコツをお伝えします。主に以下の2点が大事だと考えています。

  1. アプリの設定画面を見せながら伝える
  2. トヨクモのサポートやイベントを活用する

まずは、アプリの設定画面を見せながら伝えることが大事だと思います。見せながら進めることで、kintoneでできることが伝わっていき、要望が出やすくなります。
また、トヨクモのサポートやイベントを積極的に活用していきましょう。
トヨクモ製品には、kintone連携サービス操作ガイドという画像・動画付きのマニュアルが用意されています。
先ほどご紹介した来場予約と来場アンケートの事例は、この操作ガイドをそのまま参考にして構築しました。
最初は難しかったのですが、「トヨクモkintoneパートナーフェス」で、トヨクモ社員から1対1でアドバイスを貰うことができ、なんとか完成させることができました。
このように、いろんなものに助けてもらったことで、大英産業ではDXができたと感じています。
本日は以上です。ありがとうございました。

ご登壇ありがとうございました!

柚田さん、今回はご登壇いただきましてありがとうございました!

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監修者トヨクモ編集部


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