kintoneで入力フォームを作成する方法とは?外部フォームの作り方も解説

「kintoneで申し込みフォームを作りたい」
「Webフォームの情報をそのままkintoneに取り込めたら楽なのに……」
そのように感じたことはありませんか?
イベントの参加受付や問い合わせ対応で手作業での転記が多いと、ミスも増えるうえ、作業の負担も大きくなります。
実は、kintoneを外部連携サービスと連携すると、簡単に入力フォームを作成できたり、フォームに入力された情報をそのままkintoneに取り込んだりすることが可能です。
この記事では、kintoneで入力フォームを作成する方法や、外部連携サービスの選び方を解説します。仕組みや特徴を理解し、自社に合った方法で業務効率化を進めましょう。
目次
kintoneの基本機能を使って入力フォームは作成できる?
kintoneの基本機能だけでは、Webで公開する入力フォームは作成できません。
参加申し込みやお問い合わせなど、社外から情報を集めるフォームを作るには、kintoneとは別に外部でフォームを用意し、連携させる作業が必要です。
まずは、入力フォームの作成方法や、kintoneの基本機能では対応できない部分を理解し、外部フォームを作成する必要性と手間を確認しましょう。
入力フォームの作成方法
kintoneで入力フォームを作成する方法は、主に以下の2つです。
概要 | |
方法1.外部連携サービスを導入 | kintoneと連携できるサービスを導入し、外部に公開する入力フォームを作成する |
方法2.フォーム作成ツールと連携 | Googleフォームなど外部ツールでフォームを作成し、データをkintoneに取り込む |
どちらの方法を選ぶかは、次の視点で判断しましょう。
- 予算
- 導入の手軽さ
- 必要な機能
「外部連携サービスを導入する方法」は、自動返信メールの利用や多言語設定など高度な機能が必要で、業務の効率化を重視する場合に向いています。
一方「フォーム作成ツールと連携する方法」は、手軽に始めたい場合やコストを抑えたい場合におすすめです。
自社の業務内容や目的に合った方法を選ぶと、効果的に運用できます。
基本機能でできないこと
kintoneの基本機能では、kintoneにユーザー登録していない人はフォームに回答できません。
外部の人に回答を求めるには、ゲストスペースの利用が必要で、ゲストアカウントのIDとパスワードを発行する手間がかかります。
そのため、不特定多数を対象としたアンケートの収集には、kintoneの基本機能を使用する方法は適していません。担当者の業務負担も増えるため注意しましょう。
kintoneを活用して外部フォームを作成できるツール
kintoneで外部フォームを作成するための代表的なツールには、以下の2つがあります。
- kintoneの外部連携サービス
- Googleフォーム
それぞれの特徴を理解し、目的に合ったツールを選ぶと、スムーズな連携や柔軟なフォーム設計ができます。
kintoneの外部連携サービス
kintoneと連携した外部フォームを作成したい場合は、「FormBridge(フォームブリッジ)」のような外部連携サービスの活用が有効です。
kintone上で簡単に入力フォームを作成・公開できるだけでなく、回答内容がリアルタイムでkintoneに取り込まれ、すぐにデータとして活用できます。
ログイン不要のフォームに加え、自動返信メールの設定も可能なため、不特定多数からの回答収集や業務効率化に役立ちます。
さらに、業務に合わせて多機能な設定が可能です。例えば、アンケート結果の自動集計や条件分岐、ステップフォームなど、目的に応じた柔軟なフォーム設計が叶います。
Googleフォーム
Googleフォームは、無料で使える外部フォーム作成ツールの一つです。
作成したフォームの回答は、自動でGoogleスプレッドシートに記録され、そのデータをCSV形式でダウンロードすることでkintoneにインポートできます。
また、Zapier(ザピアー)などの自動化ツールを使うと、手動でインポートする手間を省けますが、設定には一定の知識が必要で、中〜上級者向けの運用となります。
自動化ツールを使わず、Googleフォーム単体で利用する場合は、コストをかけずに始めたい方や、手軽にフォーム連携を試したい方におすすめです。
FormBridge(フォームブリッジ)との違いや選び方に迷う方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:Googleフォームとkintone連携サービス「フォームブリッジ」の違いを徹底解説!
入力フォーム作成のkintone外部連携サービス4選
kintoneと連携する外部サービスを活用すると、手動の作業を減らして業務を効率化できます。
ここでは、kintoneと相性の良い4つの外部連携サービスを紹介します。
FormBridge
FormBridge(フォームブリッジ)は、簡単に高機能なフォームを作れるサービスです。
フォーム作成はマウス操作だけで完結し、kintoneと同様にドラッグ&ドロップで項目を配置できます。プログラミングの知識は一切不要です。
最短5分でフォームを作成でき、すぐに業務に取り入れられる手軽さが魅力です。
また、どのコースを選んでもフォームの作成数に制限がなく、必要な数だけ自由に作成できます。条件分岐やステップフォームを活用し、回答者の利便性を高める工夫も可能です。
操作ガイドや画面付きマニュアル、問い合わせ窓口が充実しており、初心者でも安心して導入できます。
じぶんフォーム
じぶんフォームは、シンプルなWebフォームを低コストで作成したい方におすすめです。
最初にkintoneと連携設定を行えば、kintone上でアプリや項目を選ぶだけで簡単にフォームを作成できます。項目の並び替えは、ドラッグ&ドロップで簡単に操作できます。
さらに、編集中のフォームはリアルタイムでプレビューできるため、仕上がりをすぐに確認できる点も便利なポイントです。
背景色やロゴ、画像の設定も可能で、自社サイトへの埋め込みも行えます。
自動返信メールやアクセス解析、スパム対策などの基本機能も充実しており、実用性とコストパフォーマンスのバランスがとれた選択肢です。
formrun
formrun(フォームラン)は、誰でもすばやく美しいフォームを作れるサービスです。テンプレートを選んでテキスト入力するだけで、わずか30秒ほどでフォームが完成します。
回答管理には「カンバン方式」を採用しており、未対応・対応中・対応完了などの対応ステータスで視覚的に管理できます。これにより、担当者の割り当てや対応状況の見える化が可能です。
また、SlackやChatworkなどのチャットツールとの連携で、回答通知をリアルタイムで共有できます。
セキュリティ面では、プライバシーマークの取得や多要素認証など、企業利用に適した体制が整っており、安心して利用できます。
クライゼル
参照元:クライゼル|トライコーン株式会社
クライゼルは、フォーム作成に加え、メール配信や会員サイトの構築もできる多機能なCRM(顧客管理システム))
HTML・CSS・JavaScriptを使って自由にデザインできるため、自社のブランドイメージに合わせたフォームが作れます。
また、フォーム作成数の無制限対応や独自ドメインを設定できるオプションも魅力です。
セキュリティ対策も万全で、国際的な「ISO 27001」の認証やプライバシーマークを取得。定期的な脆弱性診断やチェック体制で、個人情報も安全に扱えます。
入力フォーム作成のkintone外部連携サービスの比較
kintoneと連携して入力フォームを作れるツールは、企業の規模や目的に応じて、適した選択肢が異なります。
機能・費用の両面から比較したうえで、自社に合うサービスを選びましょう。
機能
まずは、各サービスの主な機能と特徴を表にまとめました。
サービス名 | 主な機能 | 特徴 |
FormBridge |
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じぶんフォーム |
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formrun |
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クライゼル |
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「回答者の利便性を高めたい」「チームで対応しやすい環境を整えたい」など、自社のニーズに合った軸で比較すると、業務に合った選択ができます。
費用
続いて、各サービスの初期費用や月額費用は以下の通りです。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | 備考 |
FormBridge | なし | 7,000〜50,000円
(年額契約の場合:84,000円〜) |
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じぶんフォーム | なし | 5,500円 |
(超過時は追加料金あり)
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formrun | なし | 3,880〜25,800円 |
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クライゼル | 50,000円
※クライゼルプランのみ |
10,000〜50,000円 |
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※2025年4月9日現在
価格だけでなく、フォーム数の制限や契約期間の柔軟さもあわせて確認しておくと、無駄な出費を抑えられます。
フォームブリッジを使った入力フォームの作成事例
入力フォームの活用法に悩んでいる方も、他社の具体的な取り組みを知ることで、自社での使い方や改善のヒントが見えてきます。
業種や課題に応じたフォームブリッジの活用例から、自社に活かせるポイントを見つけてください。
サービス業|アンケート活用と業務改善を実現した事例
結婚式場を運営する「株式会社八芳園」様は、アンケートの回答率やデータ活用に課題を抱えていました。
そこで、kintoneとFormBridgeを導入し、見学時・成約時・挙式後に実施する3種のアンケートをオンライン化。回答率が大幅に向上し、活用できていなかったアンケート結果を戦略立案に活かせるようになりました。例えば、回答内容をもとに顧客の希望に合ったプランナーを担当に割り当てる施策は、現場でも好評を得ています。
さらに、アンケート結果は他ツールと連携し、評価の高いプランナーや効果的な流入経路、お客様に響いたポイントなどを可視化しました。部署内で情報を共有し、サービスの質の向上につなげています。
結婚式場のアンケートやイベント予約システムをkintoneで構築した八芳園から学ぶDXの進め方とは|Toyokumo kintoneApp
製造業|1600人規模のイベント申請システムを構築した事例
「ロート製薬株式会社」様では、社員向けの健康診断やワクチン接種の予約を電話やメールで受け付けており、ミスや管理工数の増加が課題となっていました。
そこで、SFA(営業支援)用途で導入していたkintoneに、FormBridgeとkViewerを組み合わせ、予約管理システムを構築。1か月の準備期間で、全社員にアカウントを付与せず予約できる環境を整えました。シンプルなフォームですが、予約に関する問い合わせが大幅に削減され、人事総務部門では他業務にリソースをシフトできるようになり、業務負担が軽減できました。
また、予約データはkintoneで一元管理されるため、管理の手間も減り、業務効率化にもつながっています。
ロート製薬が、kintone x トヨクモ製品を活用して1600人のイベント申請システムを構築!|Toyokumo kintoneApp
製造業|問い合わせフォームの活用で問い合わせを効率化した事例
工業用研磨・バリ取りツールを世界40か国へ展開する「株式会社ジーベックテクノロジー」様では、月100件以上の問い合わせ対応や情報管理の煩雑さが課題でした。
そこで、kintoneとFormBridgeを組み合わせ、問い合わせ内容に応じて設問を出し分けられるフォームを構築。フォームから送信されたデータは自動でkintoneに登録され、情報の一元管理が可能になりました。
さらに、フォームの作成や更新が誰でも行えるようになり、担当者不在時でも業務を継続できる体制が確立しました。
また、画像の添付機能により、顧客の要望を視覚的に把握できるようになり、より正確な提案につながっています。
世界中からくる月100件の問い合わせを、フォームブリッジとkintoneで手間なくシステム構築できたワケ|Toyokumo kintoneApp
kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp
kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。
kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。
Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。
FormBridge
FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。
kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。
また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。
kViewer
kViewer(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。
kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。
公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。
kMailer
kMailer(ケイメーラー)は、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。
kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。
普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。
誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。
PrintCreator
PrintCreator(プリントクリエイター)は、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に書類が作成できる書類出力サービスです。
現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に書類を作成できます。
kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。
DataCollect
DataCollect(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。
Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。
事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。
kBackup
kBackup(ケイバックアップ)は、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。
kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。
また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。
まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう
「kintoneをより便利に使いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。
トヨクモのkintone連携サービスは1万3千契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。
トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。
FormBridge | kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できる |
PrintCreator | kintoneアプリのデータをPDFで出力できる |
kViewer | kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる |
kMailer | kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる |
DataCollect | 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる |
kBackup | kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする |
悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。

トヨクモ編集部
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