ユーザー会での事例登壇の様子をレポート!
この記事は、ユーザー会でのアイサンテクノロジー株式会社 豊田さんの事例登壇の様子をお届けするレポート記事です。
「入社時研修のオンボーディングを改善した話」でご登壇いただきました!
入社時研修で抱えた課題
アイサンテクロノジーは1970年設立、従業員数188名の名古屋市に本社を構える測量・土木関連ソフトウェアの開発会社です。kintone利用歴は長く、2024年で12年目となりました。
また、トヨクモ製品もFormBridge、PrintCreator、kBackup、kViewer、kMailerの5製品を活用している状況です。
そんな当社では、業務の拡大につき新入社員のみならず中途採用も増えておりまして、それに伴い入社時研修の機会もかなり増えております。
新しく入社されたタイミングで随時研修の機会を設けておりまして、研修の頻度が増えたことから以下の問題を抱えるようになりました。
- 事前準備に時間がかかる
- 研修担当者が1日拘束される
- スキルによって進捗にばらつきが出る
1つ目は、事前準備にかかる時間が増えたことです。
研修を紙でやっていたため、新しく人が入る際は資料に印字して印刷してという作業を毎回しており、人数が多ければ多いほど時間がかかっていました。
2つ目は、研修担当者が1日拘束されてしまうということです。
私のいる情報システム部門では、大体1日〜1日半ほどかけて研修を行います。その間、研修担当者は付きっきりで他のことができません。
研修専門で担当できればいいのですが、他の業務と兼務しながらやっているという状況のため、研修により1日拘束されることは結構な負担でした。
そして、3つ目がスキルによって進捗にばらつきが出るということです。
入社される方のスキルはさまざまです。情報システム部門の研修ではPCの研修やセッティングを行いますが、当然PCに詳しい方もいれば、あまり触れてこなかった方もいます。
そのため、同時にスタートしても早い人はすぐにできる一方、遅い人はなかなか進まず差が開き、早い人には待ち時間ができてしまいます。(豊田氏)
解決策
先ほど挙げた問題点の解決策を考えた結果、以下の3点を目指すことにしました。
- 紙の資料は使わない
- 個々の進捗に応じて進める
- 結果を確認できるようにする
まず1つ目は、紙の資料を使わないことです。
紙の資料を出すには準備に時間がかかりますし、紙の資料を使うということは物理に依存してしまうことになります。
会社に行って紙を印刷してホチキスで止めてといった物理的な準備が必要になるため、紙はできるだけなくすようにと決めました。
そして2つ目は、個々の進捗に応じて進めることです。
その人のスキルや特性に合わせて、できる人にはどんどん先に進めてもらい、苦手な人はゆっくりフォローしながら進めていくことができないかと考えました。
最後に3つ目は、結果を確認できるようにすることです。
これまでは画面を覗き込みながら進捗具合を見ていたのですが、そうではなくどこか他の場所やシステムで進捗の度合いを把握できないかと解決に向けて動き出しました。(豊田氏)
トヨクモ製品でオンボーディングをデジタル化
先ほどの3点をどう実現するか考えたところ、kintoneとトヨクモ製品を使えば改善できるのではないかと考えました。ここからは、実際の画面と合わせてFormBridge、kViewer、PrintCreatorを組み合わせて構築したオンボーディングの管理フローをご説明いたします。
まず、来月入ってくる人の基本情報を「情報システムオンボーディング管理」というkintoneアプリに登録します。次に、PrintCreatorを使用し、必要な情報とQRコードを以下のように出力します。
こちらを出力する理由についてですが、研修時点ではPCが設定できていない状態という前提があるため、当然PCからはkintoneを使用できません。
一方、当社では入社される皆さんにiPhoneを貸与しているため、まずはスマートフォンを使ってオンボーディングアプリ経由で作業していただけるよう用意しています。
QRコードをスマートフォンで読み取っていただくとkViewerのMyページビューに遷移します。
Myページには、これから設定していくチェックリストが一覧で表示されます。
画面右上の「チェックする」というボタンを押すとFormBridgeの編集画面に遷移するため、ここから操作が完了したものにチェックを入れていくという流れです。
設定方法のファイルも載せているため、そこを見ながら各自進めていただき、完了した日付やチェックを随時入力してもらいます。これならPCがない状態からでもスタートできますし、仮にiPhoneを貸与できない方がいても多くの方は携帯を持っているので同じように実施できるかと思います。
なお、項目数を数えてみたところ全部で67項目もありました。早い人はどんどん進めていけますし、自分でチェックを入れながらどこまで進んだのか確認できます。
研修担当者はkintoneから各自の進捗状況を確認でき、あまりにも遅い人がいた場合はフォローに回ることも可能です。
以上が今回kintoneとトヨクモ製品で構築したシステムの概要になります。(豊田氏)
3つの改善効果
今回のシステムを構築したことによる主な改善効果は以下の3点です。
まず1点目、個々のスキルに応じたペースで進められるようになりました。
2点目、最初にkintoneのレコード登録は必要ですが、それを除けば研修にかかる事前準備がほぼゼロになりました。
そして3点目、研修担当者が拘束されることがなくなり、テレワークでも対応できるようになりました。「研修の日だから出社しなければいけない」ということがなくなったのはメリットの1つだと思います。
現在は、さらなる改善として情報システム部の研修だけでなく、人事総務研修や個人情報保護教育研修にも横展開している状況です。(豊田氏)
まとめ
最後に今回のまとめです。ポイントとしては主に以下の3つになります。
- FormBridgeは強力な助っ人になる
- 標準では使えない「やりたいこと」ができる
- サッと開発、パッと運用!
1つ目、kintoneアカウントやゲストユーザーが使えない状況では、FormBridgeは強力な助っ人になります。今回の事例ではPCが使えない想定でスタートしましたが、kintoneのアカウントがない状態でも同様に活用できるため、その点はとても便利だと思います。
また、匿名で実施する場合にもFormBridgeは非常に適しているのではないでしょうか。
2つ目、トヨクモ製品を使えば標準では使えない「やりたいこと」ができるようになります。例えば、普通の印刷ではフォーマットの作成は難しいのですが、PrintCreatorなら実現可能です。
そして最後に3つ目、「サッと開発、パッと運用!」ということで、やはりkintoneとトヨクモ製品を使うと素早く開発・運用ができます。
アイデアが出たらすぐにできるというのは、大きなメリットなのではないでしょうか。(豊田氏)
ご登壇ありがとうございました!
豊田さん、今回はご登壇いただきありがとうございました!
新人研修は、全員の進捗に合わせて進行する難しさもある中、各自の進捗に合わせることもでき、さらに担当者の負担も軽減できる素晴らしい仕組みをご紹介いただきました!
豊田さんの事例の詳細は以下ページもご参照ください。
kintone連携サービス活用事例 アイサンテクノロジー株式会社 様 : 社員教育から社内報作成、データ収集、帳票送付ま…
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