kintoneの一覧出力ガイド|簡単ステップで業務効率化

業務管理ツールとして多くの企業で導入されているkintoneですが、アプリ内のデータをそのまま一覧として出力する機能については、課題を感じている方も少なくありません。

この記事では、kintoneのデータ一覧出力の活用シーンや基本の出力方法を説明します。担当者別に月報を出力する特殊な出力方法も紹介するので、最後までぜひご覧ください。

kintoneの一覧出力を行うシーン

kintoneの一覧出力は、さまざまなシーンで活用できます。次のような目的がある場合、一覧出力の利用を検討しましょう。

  • プロジェクト管理
  • 顧客管理とマーケティング
  • 営業活動

プロジェクト管理(人事/勤怠管理)

プロジェクト管理において、kintoneの一覧出力機能を使用すると、複数のプロジェクトの進捗状況やタスクの完了状況を一元管理できます。

たとえば、建設会社が各現場の進捗データをkintoneに入力します。その場合、毎週のプロジェクト会議前にデータをCSV形式で出力して全員に共有するといったことが可能です。

このように、最新の状況をリアルタイムで把握できるため、迅速な意思決定につながるでしょう。

顧客管理とマーケティング

顧客管理とマーケティングでは、顧客データを整理し、マーケティング施策の効果測定やターゲティングに活用できます。

たとえば、マーケティング部門がkintoneで顧客の問い合わせ情報を管理し、定期的にデータをCSV出力して分析することで、キャンペーンの効果を評価し次の施策に反映できます。

営業活動

kintoneの一覧出力で営業担当者の活動報告を集約すると、経営層は効率的な管理が可能となります。

営業担当者は出張報告や商談記録をkintoneに入力し、月次レポートを出力して管理部門に提出します。そうすると経営層はリアルタイムで営業活動の状況を把握できるため、戦略的な意思決定につながりやすいでしょう。

人事/勤怠管理

人事/勤怠管理では、社員の勤怠データを管理し、給与計算や労務管理に活用可能です。人事部門が社員の出勤や退勤データをkintoneで管理し、月末に一覧出力して給与計算システムに取り込むことで、手作業によるデータ入力の手間を削減しミスを防げます。

kintoneのデータをCSV出力する方法

kintoneのデータは、CSVへの一覧出力が可能です。今回は、日報アプリのデータを一覧出力する方法を紹介します。

1.「ファイルを書き出す」を選択する

右上の「三点リーダー(…)」→「ファイルに書き出す」の順にクリックします。

2.書き出す項目を設定する

初期設定の項目以外に出力したい項目があれば、ドラッグ&ドロップで右の表に追加します。

3.レコードの一覧をCSVファイルに書き出す

左上の「書き出す」をクリックします。

4.必要ファイルをダウンロードする

ExcelでCSVファイルを開き、正しく出力されているか確認しましょう。

kintoneで一覧出力を行う際の注意点

kintoneで一覧出力を行う際は、次の注意点を押さえましょう。

  • 出力できるユーザーを限定する
  • 出力できない情報を確認する
  • 出力しないほうがいいファイルを確認する

出力できるユーザーを限定する

一覧出力の機能はデータの誤使用や不正な持ち出しを防ぐため、すべてのユーザーに許可するのではなく、特定のユーザーに限定する運用が望ましいでしょう。管理者はアプリごとにエクスポート権限を設定し、必要なユーザーのみにアクセスを許可することが大切です。

出力できない情報を確認する

kintoneでは、CSVファイルに書き出せない情報がいくつかあります。具体的には、ラベル、添付ファイル、関連レコード一覧、コメントなどが挙げられます。これらのデータを出力する必要がある場合は、別の方法を検討しましょう。

出力しないほうがいいファイルを確認する

データのエクスポートには機密情報が含まれることもあるため、出力してはいけないファイルを事前に決めておくことが重要です。個人情報や機密文書などのデータは出力対象外とするなど、ポリシーを定めて管理しましょう。

PrintCreatorでkintoneの書類を一覧出力する手順

トヨクモの「PrintCreator(プリントクリエイター)」は、kintoneから簡単/きれいに書類を出力するサービスとして広く利用されています。

ここではPrintCreatorを活用し、kintoneの書類を一覧出力する手順を紹介します。

1.アプリ連携を設定する

以下の手順でkintoneアプリと連携しましょう。今回は、日報アプリを例に、連携方法を紹介します。

PrintCreaterのトップページの右上の「+」をクリックすると、上記が表示されます。kintoneの連携したいアプリを開き、そのページのURLをコピーして「kintoneアプリのURL」に貼り付けますが、その際URLで指定します。


https://自社のサブドメイン.cybozu.com/k/17/

URLを入力すると、そのすぐ下に「APIトークン生成はこちら」という案内が表示されます。その案内をクリックするとkintoneのAPIトークンを生成するページに遷移します。

「生成する」をクリックすると、APIトークンと「付与したいアクセス権」のチェックボックスが表示されるため、まずは付与したいアクセス権にチェックを入れてください。その後にAPIトークンをコピーし、右下の「保存」をクリックします。

この段階では設定は完了していません。以下の画面が表示されるので、「アプリを更新」をクリックしてください。

次に、APIトークン生成ページでコピーしたAPIトークンを先ほどの登録画面に貼り付けて、「次へ」をクリックします。

以下のように表示されるので、JavaScriptをダウンロードし、kintoneの設定画面の「PC用のJavaScript / CSSファイル」の「JavaScriptファイル」にアップロードします。

以下のように、連携先アプリのURLとAPIトークンを入力すると、レコードの取得条件と並び順を設定できるようになります。

「連携クエリで設定する」のところに上記のように記載してください。上記の取得条件、並び順は「作成者が一致したら」「日付の昇順に」情報を取得するという意味です。「〜〜を取得する」の、〜〜の部分はまだここでは設定をおこないません。

設定後、「登録」をクリックすればアプリ連携は完了です。

2.書類を一覧出力する

連携したアプリをクリックし、右側にある「+ 書類を作成」をクリックします。上記の「一覧表」をクリックすると、以下のように書類作成の設定画面が開くので、任意で変更してください。

kintoneの日報アプリページを開くと、以下のように出力の項目が表示されるようになりました。

「PDFをzipファイルにまとめて出力」と「添付ファイルに保存」のどちらかを選択し、「出力」をクリックすれば書類の一覧出力は完了です。

複数人から1人の担当者に絞り込んで出力する方法

PrintCreatorを使えば、担当者別に月報を出力することも可能です。手順は以下のとおりです。

  1. 背景PDFのアップロード
  2. フィールドにマッピング

各手順について詳しく見ていきましょう。

1.背景PDFのアップロード

画面右側にある「+書類を作成」をクリックすると、上記のように3つの選択肢が表示されます。「書類」を選択すると、書類管理ページが自動的に開くため、そこの「背景」をクリックします。

書類の背景となるPDFファイルをアップロードして「保存」をクリックすると、下記のように背景がアップロードされます。

2.フィールドにマッピング

ここでいうマッピングとは、アップロードした背景のどこにどの情報を記載するのかを決める作業です。上のタブの「アプリ連携」をクリックして「日時」を選択した状態で、日付を入れたいマスをクリックします。

続いて、上記左側メニューの「日付」をクリックすると、「表示内容」に文字列が表示されます。次に、表示件数やスタイルなどを設定したら「保存」をクリックします。

続いて、上のタブの「アプリ連携」をクリックして「文字」を選択し、同じようにマッピングします。「文字」を選択した場合、訪問先や業務内容など他の項目をマッピングできます。

「日付」をマッピングしたときと同様に、マッピングしたいものを選択すると「表示内容」に文字列が表示されます。各種設定後、「保存」をクリックしてください。

マッピングが完了したら、出力します。出力自体はレコード詳細からおこないます。

では、プレビューしてみましょう。

スクリーンショット 2015:06:30 12:09

でましたね。完璧です。では、確認ですが、kintoneからも出力してみましょう。

ちゃんと取得条件が効いているか、確認します。下記の様に、別の担当者が作成したレコードや、古いレコードなどもありますが、「私(田里)の」「今月の」報告ができるでしょうか。

スクリーンショット 2015:06:30 12:14

 

出力自体はレコード詳細から行ないます。一覧表に近いレイアウトをレコード詳細から出力するのは少し違和感がありますが、それは言わないでください。

スクリーンショット 2015:06:30 12:18
ポチッとな!

 

 

できた〜!
できた〜!

まとめ:kintoneの一覧出力を使いこなそう

kintoneの一覧出力は、データ管理や業務効率化に大変役立つ機能です。柔軟なカスタマイズと強力なフィルタリング機能により、必要な情報を迅速に取得できます。

これにより、ビジネスの意思決定が迅速かつ正確に行えるようになるため、業務全体の生産性向上につながるでしょう。


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