IT重説とは?国土交通省のIT重説マニュアルの事項や導入時の注意点も解説

2022年1月に電子帳簿保存法が改正され、同年5月には宅建業務改正によって、不動産の契約をオンラインだけで完結できるようになりました。そんな中、不動産取引の電子化を検討している宅建業者の方も増えていることでしょう。

実際に、「国交省のIT重説ってどんなもの?」「IT重説で重要なマニュアルのポイントが知りたい」と疑問をお持ち方もいるのではないでしょうか。

本記事では、国土交通省が定めるITを活用した重要事項説明(IT重説)の概要やポイント、電子契約サービスを導入する際の注意点などを解説します。

IT重説とは不動産契約における重要事項説明の略称

IT重説(ITを活用した重要事項説明)は、テレビ会議等のITを活用して行う重要事項説明のことを指します。

IT重説では、パソコンやテレビ、タブレットなどの端末の画像を利用して、対面と同様に説明を受け、あるいは質問できる環境が必要です。

なお、IT重説は国土交通省が行うITを活用した重要事項説明等に関する2つの取り組みのうちの1つですが、それぞれの違いは以下の通りです。

ITを活用した重要事項説明 重要事項説明の電子化
概要 取引士が記名押印した重要事項説明書を事前に買主・貸主に交付したうえで、ITを活用して説明。 重要事項説明書等を電磁的方法により交付し、かつ説明。
対象 全ての宅建業者が行うことが可能 社会実験に参加登録した宅建業者のみ行うことが可能

引用元:ITを活用した重要事項説明実施マニュアルに基づくITを活用した重要事項説明の概要

IT重説で重要な国交省の「重要事項説明実施マニュアル」とは

IT重説では、国土交通省が定める「重要事項説明実施マニュアル」を遵守する必要があります。正式名称を「重要事項説明書等の電磁的方法による提供およびITを活用した重要事項説明実施マニュアル」と言います。

2022年5月18日付の改正宅建業法施行によって、不動産取引での電子契約利用が全面解禁されるにあたって、国土交通省が、法改正後デジタル化される不動産取引とその業務のワークフローに沿って、法令上のルールや注意点を定めたものです。

本マニュアルは、宅地建物取引業者(以下「宅建業者」という。)及び宅建士が、重要事項説明書等の電磁的方法による提供やIT重説を実施するに当たり、遵守すべき事項・留意すべき事項を示すことにより、適正かつ円滑に実施できるよう、支援することを目的とします。

引用:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

国土交通省の重要事項説明実施マニュアルで遵守すべき事項

重要事項説明実施マニュアルは、国土交通省のWebサイトから誰でもダウンロードすることができます。ここでは、本マニュアルに書かれた内容のポイントについて解説します。

  1. 電磁的方法による提供について承諾を取得する
  2. 重要事項説明書等の電磁的方法による提供の要件等を確認する
  3. 電子書面が改変されていないかどうかの確認方法を説明する
  4. 電子書面の保存の必要性及び保存方法を説明する
  5. 電磁的方法による提供の中止について対応する

それぞれ順に見ていきましょう。

1. 電磁的方法による提供について承諾を取得する

はじめに、電子契約などの電磁的方法を用いて、IT重説や書面を提供することについて、相手方に承諾を得る必要があります。

承諾を得るための具体的な方法としては、以下の4つが定められています。
1.承諾する旨を記載した書面(紙)を受領
2.承諾する旨を電子メール等で受信
3.Web ページ上で、重要事項説明書等の電子書面を提供する方法(表1におけるいずれかの方法)及び重要事項説明書等の電子書面のファイルへの記録の方式を示し、Web ページ上で承諾する旨を取得
4.承諾する旨を記録した CD-ROM や USB メモリ等の受領

引用:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

 

このとき相手方が拒否した場合は、上記いずれかの方法によって、拒否する旨の申し出を取得する必要があります。

2. 重要事項説明書等の電磁的方法による提供の要件等を確認する

重要事項説明書等の電子書面を提供する際は、以下の要件を満たす必要があります。

ⅰ 説明の相手方等が出力することにより書面(紙)を作成できるものであること。
ⅱ 電子書面が改変されていないかどうかを確認することができる措置を講じていること。

これらの要件を満たす仕組みによって、相手方に対して重要事項説明等の電磁的方法による提供を行います。この際は相手方に対し、提供した旨の通知が必要です。

通知の方法に指定はありませんが、以下の通り示されています。

▼重要事項説明書等の電子書面を提供した旨の通知

重要事項説明書等の電子書面を提供する方法 提供した旨の通知方法(例)
電子メール等により提供 電子メール等を送信後、電話で電子メール等を送信した旨を伝える
※電子メールの開封確認機能等により、既に、説明の相手方等が開封していたことを確認した場合には、通知は不要
Web ページからのダウンロード形式により提供 Web ページからのダウンロードが可能となった時に、電話や電子メール等でダウンロードが可能である旨を掲載 URL とともに伝える、又は、Web ページからのダウンロードを可能とする対応等を行った後に、電話や電子メール等でダウンロードが可能となる予定日時を掲載予定 URL とともに伝える
※既に、説明の相手方等が Web ページを閲覧していたことを確認した場合には、通知は不要
電子書面を記録した CD-ROM やUSB メモリ等の交付 電子書面を記録した CD-ROM や USB メモリ等を発送後、電話や電子メール等で発送した旨を伝える
※対面して手交する場合には、通知は不要

引用:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

なお、35条書面及び37条書面においては、重要事項説明書等の電磁的方法による提供を行う宅建士を明示するため、作成した重要事項説明書等の電子書面には、当該宅建士の記名が必要です。

3. 電子書面が改変されていないかどうかの確認方法を説明する

重要事項説明実施マニュアルでは、相手方に対して、電子書面が改変されていないかどうかの確認方法の説明を行い、確実に理解いただく必要があるとされています。

・提供する重要事項説明書等の電子書面について、改変されていないかどうかをどのような方法で確認することができるのか
・当該方法が提供時点から将来のある時点において改変されていないかどうかを確認するために必要な方法であること

引用:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

説明方法については、重要事項説明実施マニュアルの15ページに例として図があるので、参考にするといいでしょう。

これらの確認方法の説明を、対面で行うのか非対面で行うのかという点については、特に制約はありません。

4. 電子書面の保存の必要性及び保存方法を説明する

電子書面の保存は重要なので、電子書面の保存の必要性や保存方法を説明する必要があります。保存方法についての制約はありませんが、どのような方法によって保存できるかを説明します。

また、必要に応じて電子書面のバックアップを取っておくことや、書面に出力したものと併せて保存することを説明の相手方等へ推奨することによって、トラブル回避につながるでしょう。

この場合も、対面で行うのか、非対面で行うのか、特に制約はないので、説明の相手方との協議によって決めるようにしましょう。

5. 電磁的方法による提供の中止について対応する

重要事項説明書等の電磁的方法による提供の実施過程では、以下の場合は電磁的方法による提供を中止する必要があると定められています。

・説明の相手方等の電磁的方法による提供に係る意向の変更により改めて拒否する旨の申出があった場合
・電子書面が閲覧できないトラブル等が生じ、当該トラブル等が解消しない場合

引用:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

このように、電磁的方法による提供を中止する必要が生じた場合でも、重要事項説明書を書面によって交付する方法に切り替えて対応することができます。

このように、電磁的方法による提供を中止する必要が生じた場合でも、重要事項説明書を書面によって交付する方法に切り替えて対応することができます。

不動産取引における電子契約サービス導入時の注意点

重要事項説明実施マニュアルでは、以下のような留意事項についても把握しておく必要があります。

・説明の相手方等に対する承諾後に意向変更できる旨の説明
・重要事項説明書等の内容を理解してもらうための工夫
・説明の相手方等が利用する端末等に応じた説明
・承諾後に意向変更できる旨の依頼者に対する説明
・事前に重要事項説明書を読んでおくことの説明の相手方への推奨・送付から一定期間後のIT重説の実施

参照:重要事項説明実施マニュアル|国土交通省

また、説明の相手方等の設備環境やITリテラシーなどにも配慮したうえで、不動産契約の内容が理解できるよう、丁寧に重要事項説明を行うことが重要です。

不動産取引における電子化は、宅建業者とって業務効率化やペーパーレス化などのメリットがあり、さまざまなコストの低減につながります。

実際に取引を進める際は、宅建業者側の都合だけで電子化を押し付けるのではなく、相手方を含む関係者の理解を得たうえで進めるようにしましょう。

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