kintone(キントーン)の導入を検討中の方で、容量オーバーを懸念している人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、kintoneの容量に関する情報を詳しく解説します。あわせて使用量の確認方法もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
kintoneの容量は?
kintoneのデータ容量は、契約している人数に応じて変わります。本章では、kintoneのデータ容量について詳しく解説します。
契約ユーザー数に応じて変わる
kintoneの容量上限は、1ユーザーにつき5GBです。全体では5GB×利用人数となるため、容量は契約しているユーザー数に応じて変わります。
この契約数にはkintoneだけではなく、Garoonやメールワイズなどサイボウズが提供するその他のサービスも含まれます。
たとえば、kintoneの契約者が8人、メールワイズが5人いるケースでは、5GB×13人で、全体の容量は65GBです。
ディスク容量はドメイン内で共有
前述のとおり、kintoneの容量は1ユーザーにつき5GBで計算します。しかし、1ユーザーが単独で使えるデータ容量は5GBまでではありません。ディスク容量は同じドメイン内で共有されるためです。
たとえば、全体の容量が65GBであれば、全ユーザーの使用量の合計が65GB以内になっていれば問題ありません。あくまでもドメイン全体での使用量が基準になることがポイントです。
kintoneの容量がオーバーするとどのようになる?
万が一、契約した容量をオーバーしていることが分かれば、誰しも不安になるでしょう。
しかし、基本契約の容量で収まらなかったからといって、ただちに影響が出るわけではありません。
容量をオーバーするとどのようなことが起こるのか、以下で詳しく紹介します。
すぐに停止するわけではない
契約容量をオーバーした際は、管理画面にアラート通知が表示されます。加えて、管理者宛に容量オーバーを通知するメールが届く流れです。このタイミングですぐに利用停止措置がとられるわけではなく、継続して利用は可能です。
ただし、何も対処せずにいれば、いずれ利用停止になる可能性があります。アラートやメールに気が付いた段階で、不要なファイルを削除してディスク容量を空けましょう。
容量を減らせないときは、契約ユーザーの追加やオプションによる増設を検討する必要があります。
一定期間が過ぎると利用停止になることも
容量オーバーの通達がされてから一定期間が過ぎると、利用停止になることがあります。そうなれば現場の混乱は避けられません。kintoneで作業をしている範囲が広ければ広いほど、業務に大きな支障をきたすでしょう。
そのため、kintoneを運用する上で、自社の契約内容とディスク使用量を把握しておくことは非常に重要です。契約状況や使用量については、cybozu.com共通管理から確認できます。
ただし、管理者権限を持っている人だけが確認できることには注意が必要です。システム管理者がこまめにチェックするとよいでしょう。
サイボウズの他のサービスに影響する
容量をオーバーすると、サイボウズの提供するその他のサービスにも悪影響を及ぼす可能性があります。前述のとおり、ディスク容量は各種サービスの総量として計算されるためです。
たとえば、kintoneとメールワイズを契約しているときに、kintoneで容量をオーバーすると、メールワイズのほうにも不具合を生じさせることがあります。そうなれば業務に支障が出るため、容量に関してはシビアにコントロールしましょう。
kintoneの容量を確認する方法
ここでは、kintoneの容量を確認する方法について解説します。前述のとおり、cybozu.com共通管理の管理者権限を持っている人だけが確認可能です。共通管理画面を開き、上限の項目をチェックすると、利用環境全体のディスク容量が分かります。
また、現在の使用量については、契約状況から確認できます。ただし、これはリアルタイムで反映されるわけではありません。あくまでも目安であることをおさえておきましょう。
サービスごとの使用容量は確認できない
全体のディスク使用量が確認可能な一方で、kintoneやメールワイズなどサービスごとの使用量については表示されません。そのため、容量を圧迫している原因がどのサービスにあるかは、把握しづらいといえます。快適に利用するためには、サービスごとに不要なファイルやアプリはこまめに削除しましょう。
目安の容量が表示される
契約状況画面から確認できる現在のディスク使用量は、9時間前時点での容量です。そのため、まだ少量の空きがあると思っていても、すでにオーバーしていることがあります。記載されている数値は目安であることを理解して、余裕をもって利用することを心がけましょう。
kintoneの容量に関する注意点
ここでは、kintoneの容量を理解する上で必要となる注意点を2つ解説します。
レコードやアプリ削除は効果がない
空き容量をつくるために、不要なレコードや使っていないアプリを削除する人は多いでしょう。しかし、それらを削除しても空き容量は増えません。
有効な方法は、添付ファイル領域にあるデータを減らすことです。たとえば、スレッドのコメントや、添付ファイルフィールドなどです。
データ領域に保存されているレコードやアプリを削除しても全体の使用量が減らない理由については、以下で解説します。
拡張されたデータ領域は減らない
ディスク容量は、以下の4つで構成されています。
- 空き領域
- データ領域
- 監査ログ領域
- 添付ファイル領域
データ領域は一度拡張されたら元に戻らないことに注意が必要です。データを削除しても、データ領域内で空きが生まれるだけであり、ディスク容量は増えません。
これが、レコードやアプリを削除してもディスク容量不足に対しては無効である理由です。空き容量をつくるためには、データ領域以外でデータを削除する必要があります。
kintone使用量を減らして容量オーバーを回避する方法
ここでは、kintoneの容量に空きをつくる方法について解説します。空きをつくる方法には以下3つの方法があります。
- 不要な添付ファイルの削除
- 監査ログの見直し
- アプリの履歴取得の停止
不要な添付ファイルの削除
不要な添付ファイルを削除することで、データの使用量を減らすことが可能です。このデータは前述のデータ領域とは別の領域で管理されてるため、空き容量の確保に直結します。ディスク容量が不足したときは、優先的に試すとよいでしょう。
具体的には、アプリの添付ファイル、スレッドに書き込まれるコメントなどの削除です。
添付ファイルが多いアプリのレコード削除も効果的です。一般的に添付ファイル領域のデータは増えやすい傾向にあるため、整理しやすい領域であるともいえます。
監査ログの保管期間を見直す
kintoneは、監査ログにユーザーの操作を記録しています。このログの保存期間は、デフォルト設定で3年です。
もし、それよりも短い期間であっても業務に差し支えない場合は、保存期間を変更することでディスク容量を空けることができます。保存期間は6週間から10年間の間で指定できるため、自社に合った利用設定を検討してみるとよいでしょう。
ただし、それほど大きな容量を削除できるわけではないため、実行しても充分な容量確保には至らない可能性があります。
アプリの履歴取得を停止する
アプリの履歴取得を停止することも空き容量確保に有効です。アプリの変更履歴には添付ファイルも含まれるため、知らず知らずのうちに大きな容量を消費している可能性があります。
そのため、レコードの変更履歴取得を無効にすることで容量を確保できます。変更履歴を見返すことがないのであれば、この方法を試してみるとよいでしょう。
kintoneの容量を追加する方法
ここでは、kintoneの容量を増やす具体的な3つの方法を挙げます。
契約ユーザー数を増やす
契約ユーザー数を増やすことは、容量増加に直結します。サービス全体のディスク容量が5GB×契約ユーザー人数の計算であることは前述のとおりです。
以下、具体的な手順です。
- cybozu.com共通管理を開く
- ユーザー管理の「組織/ユーザー」をクリックする
- 所属させる組織を選ぶ、または、未所属のユーザーを選ぶ
- ユーザーの追加を選ぶ
- 必要事項を入力する
- 保存ボタンをクリックする
増設オプションを購入する
増設オプションの購入も、容量を増やす方法のひとつです。容量は10GB単位で追加できます。
料金は以下のとおりです。
月額 | 1,000円/10GB |
年額 | 11,760円/10GB |
※価格は税抜表記
購入する際は、サイボウズドットコムストアにログインします。契約管理をクリックして、購入を選択しましょう。手続きはオンラインで完了します。
連携サービスを利用する
連携サービスを利用することで、kintone内のデータを外部に保存可能です。
バックアップシステムを使えば、kintoneのデータが損傷したときの備えとしても活用できます。
また、kintoneの標準設定ではできない、レコードやフィールド削除に対応できるサービスもあります。
kBackupならデータ保全もOK
kintoneの容量は1ユーザーにつき5GBで、契約者数が増えるほど全体のディスク容量が増えます。なお、容量をオーバーすると、アラート表示やメールで通知されます。その際は、不要な添付ファイルを削除することで空き容量を確保しましょう。
また、kBackup(ケイバックアップ)とkintoneを連携すれば、kintoneのデータを外部に保存するだけでなく、kintone内データの保全としても活用できます。
kintoneのデータ容量にお悩みの方は、ぜひご検討ください。