タスクを管理できるツールとして有名なものに、kintone(キントーン)とAsana(アサナ)があります。この2つのツールには、どのような違いがあるのでしょうか。
今回はkintoneとAsanaについて、それぞれの特徴や料金を解説します。導入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
kintoneとは
kintoneとは、業務改善のアプリを開発できるクラウドサービスです。kintoneの特徴として、以下の3つが挙げられます。
1つ目は、プログラミングの知識がなくてもアプリ開発が可能なことです。ドラッグ&ドロップだけの簡単な操作で、プログラミング技術を持った社員がいない場合でも簡単にアプリを開発できます。
2つ目は、拡張性が高く、さまざまなカスタマイズが可能なことです。kintoneで作成したアプリは必要に応じて機能を追加したり、カスタマイズを行えたりします。カスタマイズすることで、さまざまな領域に対して業務の効率化を図れるでしょう。
3つ目は、情報共有が容易で、チーム内でのやり取りがしやすいことです。搭載されているコメント機能を使えばテキストやファイルを投稿できるため、円滑にコミュニケーションをとることができます。また、スペースというチーム内でコミュニケーションをとる場所を作ることができ、そこに掲示板を作成したり、ファイルの共有を行うことができます。
「kintone(キントーン)はなんでもできる!」と言われても、実際なにができるのかがわからないということはありませんか? どんな業務に役に立つのか?Excelやスプレッドシートの代わりに使えるのか? 具体的な活用方法が分からないと、[…]
Asana
Asanaとは、日々のタスクやプロジェクト進行を管理できるツールです。Asanaの特徴は3つあります。
1つ目は、世界中で利用されていることです。Asanaは、世界190カ国で活用されており、100万以上のチームで利用実績があります。
2つ目は、プロジェクトの管理が容易にできることです。ボード機能で進行状況が一目で分かるため、担当者だけでなく管理職の人もすぐに状況を把握できます。
3つ目は、外部ツールとの連携ができることです。100を超えるツールに対応しているため、会社や取引先が使用しているツールと連携して業務を進められます。
kintoneとAsanaに共通する要素
kintoneとAsanaに共通する要素は何でしょうか。以下の部分においては、どちらのツールにも同じ要素が含まれています。
タスク管理をサポートする
どちらもタスク管理をサポートする機能があります。
kintoneには、タスクを一元管理できるアプリやプラグインが多数あります。担当やスケジュール、進捗状況を可視化することで、タスク管理や進捗管理をスムーズに行えるでしょう。
Asanaはリスト形式とカンバン形式の2種類の方法でタスクの可視化を行えます。重複しているタスクや未完了のタスクを一目で分かるような仕組みが特徴です。
直感的に使える
どちらのツールもユーザーが直感的に使用できるように設計されています。kintoneはドラッグアンドドロップの簡単な操作でアプリを簡単に作成できます。また、プラグインやサンプルアプリが多数用意されているため、機能の拡張を柔軟に行うことが可能です。
Asanaはシンプルで直感的に使えるタスク管理ツールです。システム全体を通して使いやすいUIで統一されているため、直感的な操作でタスクの見える化を行うことができます。
多くの企業で採用されている
どちらのツールも多くの企業で導入されています。
kintoneの2022年度時点での契約実績社数は2万7,500社です。大手上場企業だけでなく、地方銀行や中小企業など幅広い企業に利用されています。
Asanaは国外でも人気が高く、前述したように100万以上のチームへの導入実績があるツールです。G2から発表されたプロジェクト管理ツールのランキングでは、Asanaは第1位を獲得しました。日本だけでなく世界でも認められているタスク管理ツールです。
kintoneとAsanaの差別化ポイント
kintoneとAsana、どちらを導入するか迷ったときに、どういった視点で決めればよいでしょうか。2つの差別点について解説します。
導入目的の違い
2つのツールには、導入の目的に違いがあります。
kintoneは業務アプリの作成が導入目的です。プロジェクト管理以外にも会計管理・在庫管理・データ管理など様々なアプリを作成することができます。
一方、Asanaはプロジェクト管理やタスク管理を目的に導入します。ガントチャートを使用してプロジェクト全体を把握することで、これまで見えてこなかった問題やタスク、より効率のよい方法を導き出すことが可能です。
得意分野の違い
それぞれのツールで、得意分野が異なります。
kintoneは、業務に関するデータの一元管理が得意です。タスクやプロジェクトに関するデータ以外にも、会計データや在庫データなどを集約して管理することができます。どの業務に従事する際も、kintoneで管理を行えるため作業効率が向上します。
Asanaの得意分野は、タスクの見える化です。これまで自分で行っていた案件管理やタスク管理をAsanaが行ってくれます。その情報はチームや社内でも共有されるため、進捗状況が一目でわかるようになります。
価格面での違い
それぞれのツールの価格をご紹介します。
kintoneには、初期費用無料でライトコース月額780円(税抜)と、スタンダードコース月額1500円(税抜)の2種類のプランが用意されています。
なお、ライトコースは、外部サービスとの連携とプラグインの利用ができないことに注意が必要です。
サイボウス社が提供する業務改善クラウドサービス「kintone(キントーン)」には、ライトコースとスタンダードコースの2つのコースがあります。 スタンダードコースは、ライトコースに比べて料金が高いものの、機能面が充実しています。そのた[…]
Asanaは、3種類の料金プランがあり、Personal(無料)・Starter(1,200円)・Advanced(2,700円)に分かれています。
StarterとAdvancedは、Personalで使用できる機能に加えてタイムラインビューやガントビュー、ワークロードなどの機能が追加で使用可能です。
必要な機能を社内で話し合い、どのプランにするか検討しましょう。
導入や利用のしやすさでの違い
ツールの導入や利用のしやすさについて比較します。
kintoneは、100種類以上のサンプルアプリが用意されているため、簡単にアプリを作成することが可能です。プロジェクトやタスクを管理するためのサンプルアプリの例として、「プロジェクト管理」「工数管理」などが挙げられます。こういったタスク管理ツールを作る際、ドラッグアンドドロップの簡単な操作でアプリを作れるため、利用しやすいサービスと言えます。
Asanaは、会員登録さえすればすぐに導入することができます。
一目で抱えているタスクを把握することができるシンプルで使いやすいツールです。また、全体のプロジェクトの進行状況を把握しやすいため、納期管理や進捗管理を行いやすいという特徴があります。
kintoneとAsanaは連携できる?
kintoneとAsanaを連携させることは可能です。ただし、連携させるためには、kintoneのAPIを使用する必要があるため、プログラミングの知識が必要です。
専門性を持つ会社かコンサルタントに依頼するとよいでしょう。
kintoneとAsanaの違いを知り、経営管理を効率化しよう
kintoneとAsanaは、機能面や導入目的に違いがあります。
タスク管理やプロジェクト管理以外にも、すべての業務をまとめて管理したい企業には、kintoneがおすすめです。また、プロジェクトの進捗状況や個々のタスク状況の管理に特化したツールを探している企業には、Asanaをおすすめします。
トヨクモが提供する6種類の連携サービスを使えば、kintoneをより効率的に活用できます。kintoneとAsanaをご検討中の際は、ぜひご確認ください。