kintone(キントーン)のようなクラウドサービスを導入することで、行政や自治体業務を効率化しつつ、住民サービスの質や生産性を高められます。

特に、kintoneの場合だと自社の課題に合わせて柔軟にアプリを作成できますが、自由度が高すぎて具体的な活用イメージがわかない方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、kintoneで解決できる行政の課題、行政がkintoneを活用するメリット、導入事例を解説するのでぜひ参考にしてください。

以下の事例集では、5自治体でのkintone+Toyokumo kintoneAppの活用例をご紹介しています。

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kintoneで解決できる行政の課題

kintoneを導入することで、職員の業務負担を軽減することが可能です。

行政では、法律で定められたルールに基づいて業務を行うという特性上、業務フローが複雑になりがちです。また、手続きが必要な業務も少なくないため、書類やデータの量も膨大で、管理に負担がかかります。

こういった課題に対してkintoneを活用し、申請手続きやデータ管理などを自動化することで、業務フローがより簡潔になり、職員にかかる負担が軽減されるでしょう。

また、業務フローが簡潔になることで申請の処理にかかる時間も短縮されるため、住民に対して迅速にサービスを提供できるようになるかもしれません。

行政がkintoneを活用するメリット

kintoneを行政機関に導入するメリットには、業務効率化、情報管理の一元化、開発コストの削減などがあります。

kintoneは、課題に応じて柔軟に業務アプリを作成できるため、活用次第でさまざまな効果を得られるのが大きな特徴と言えるでしょう。

例えば、紙で保管していた情報をkintoneで一元管理することで、データ入力や検索にかかる時間を大幅に削減できます。

また、kintoneは直感的な操作で専門知識がない方でも業務アプリをスムーズに作成できるためシステム担当者の運用・保守にかかる負担が小さくなる点もメリットです。

kintoneで行政・自治体業務を改善した事例

ここからは、kintoneで行政・自治体業務を改善した事例を8つ紹介します。

1. 神奈川県庁

神奈川県庁は、コロナ禍特有の調査業務と、30万件近くの検査キット申請対応で発生する業務の計43,000時間をkintoneで削減しました。

「感染防止対策取組書・LINEコロナお知らせシステム」の開発をたった5日間で対応するため、トヨクモ連携サービスを導入することに。

FormBridge×kViewer×PrintCreatorを連携させることで、自主療養届出システムや抗原検査キットのクーポン発行を確立。また、高齢者や障がい者施設におけるクラスター対策調査を含むアンケート業務をオンラインで実施しました。

令和6年4月施行の医療措置協定を締結するためのシステムを開発したりと、医療現場の負担軽減にも貢献しています。

作成した帳票を医療機関に送付するときはkMailerが使用されており、kintoneの情報を参照しつつ、個人情報流出リスクを軽減していることも特徴です。

>事例記事:コロナ禍特有の調査業務と、30万件近くの検査キット申請対応にかかる計43,000時間をkintoneで削減した神奈川県庁
【イベントレポート】トヨクモ製品で実現!検討しながら進めるシステム開発

2. 富士吉田市役所

富士吉田市役所では、kintoneを活用して窓口業務や来庁予約をオンライン化し、残業時間の削減を実現しました。

kintoneを導入する前は、市民は各種申請書を紙&郵送で対応しており、市役所では開封や記入内容の確認、Excelへの転記作業が発生して手間がかかっていたようです。

また、膨大なチェック作業のために、担当課以外から応援要請がかかり、主担当は残業が72時間程度発生していたとのこと。

そこでkintoneとトヨクモ連携サービスを導入することで、各種給付金の申請受付から決定通知書までをオンラインで対応できるようになりました。

出庁しないと対応できなかった窓口業務をデジタル化することで、在宅で対応できる業務が増え、職員の業務負担を大幅に軽減できたようです。

>事例記事:ボトムアップでkintone活用を展開中!窓口業務や来庁予約をオンライン化し、残業時間を減らした富士吉田市役所

3. 神戸市役所

神戸市役所では、kintone×FormBridgeの導入で電話問い合わせを大幅削減し、残業時間を100時間以上削減しました。

導入前は、国勢調査に関する問い合わせ対応をすべて電話で行っており、残業時間は1人あたりひと月150時間、鳴りやまない電話に通常の事務作業は休日に行うこともあったそうです。

そしてkintoneとFormBridgeを組み合わせて、問い合わせフォームから登録を行えるように。残業時間は3分の1に削減でき、合計13,000件以上の電話件数を削減することに成功したそうです。

>事例記事:神戸市役所がkintone×フォームブリッジの導入で電話問い合わせを大幅削減、残業時間を100時間以上削減できた

4. 加古川市役所

兵庫県加古川市役所では、kintoneを導入して特別定額給付金申請のオンライン化を実現し、事務処理スピードが10倍になりました。

導入前は、郵送申請を職員が手作業で処理を行っていましたが、FormBridgeとkViewerを導入してシステムを独自に運用し、オンライン申請による自動登録を実現しました。

マイナポータルからのオンライン申請も最後まで受け付けており、職員の手間を減らしつつも、スムーズに市民へ給付金を給付しています。

紙の郵送もバーコードリーダーで省力化することで、業務が10倍早くなったとのこと。バーコードを読み込んで口座情報を入力するだけなので、手続きのスピードが段違いに早くなったようです。

>事例記事:兵庫県加古川市がkintone導入で特別定額給付金申請のオンライン化を実現、事務処理スピードが10倍に!

5. 橿原市役所

橿原市役所では、累計35万人のワクチン接種受付業務と保育所の一時預かり事業の予約を、kintoneとトヨクモ製品でデジタル化を実現しました。

FormBridge×kviewerの連携で受付業務をデジタル化し、30分ごとの集計作業や3万枚以上の紙名簿を削減しました。

バーコードを読み込むだけで処理が完了できるようカスタマイズすることで、業務負担も利用枚数も削減に大きく貢献しています。

また、保育所一時預かり事業の予約もオンライン化し、従来あった保育所の業務負担や、保育士と保護者の負担軽減につながっています。

>事例記事:累計35万人のワクチン接種受付業務と保育所一時預かり事業の予約をkintoneでデジタル化した橿原市役所

6. 旭川市役所

旭川市役所では、市役所への各種手続き・申し込みをオンライン化し、kintoneの導入で業務改善とサービスの質向上を両立させました。

kintone導入前は、書類が多くデータ入力や共有に手間がかかっていたり、電話や郵送のやり取りが多く時間がかかっているのが課題でした。

そして、情報共有の手間を省き、スムーズなやり取りに改善するべくkintoneとトヨクモ製品を導入することに。

トヨクモ製品によってデータ入力、情報共有の手間を削減でき、電話や郵送を減らしてスムーズなやり取りを実現しました。

>事例記事:市役所への各種手続き・申し込みをオンライン化!kintone導入で業務改善とサービスの質向上を両立させた活用事例
【インタビュー記事】日本一のデジタル行政を目指す旭川市がトヨクモ製品を導入した理由

7. 南足柄市役所

南足柄市役所では、300分の雑務をkintone導入で0分にし、トヨクモ連携サービスでさらに900分の作業時間に成功しました。

導入前は、物品管理簿の作成の手間がかかっていたり、物品ページを開いて記入したりしていました。定常的な業務なので手間をなくしたいことから、kintoneとトヨクモ製品の物品在庫管理をデジタル化することに。

さらに、kViewerと連携させ、kViewerルックアップ機能をフォームに搭載することで、物品名や前回残高などの情報がフォームに自動挿入されるように実装しています。

>事例記事:300分の雑務をkintone導入で0分に!トヨクモ連携サービスでさらに900分の作業時間削減に成功した活用法

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8. 兵庫県庁

兵庫県庁では、kintoneとトヨクモ製品の全庁導入を推進し、コロナ禍の健康観察システムを2週間でリリースしました。

導入前は、1日に2回体温や症状などの健康観察を電話で聞き取りし、内容をExcelで記録・管理しているのが手間になっていました。

そこでkintoneとトヨクモ製品を導入し、FormBridgeのフォームに入力することで健康状態が自動でkintoneに登録されるように。

登録された健康状態をkintoneで確認できることで、電話業務を削減できました。また、各部屋の療養状況も1画面で把握できるようになったようです。

>事例記事:コロナ禍の健康観察システムを2週間でリリース!kintoneの全庁導入を推進した兵庫県庁のDX法とは

kintoneを行政・自治体で定着させるためのポイント

kintoneを行政・自治体で効果的に定着させるには、職員全員に「活用目的」を理解してもらうことが大切です。

目的を理解してもらうことで職員の抵抗感が軽減され、より積極的かつ効果的にkintoneを活用してもらいやすくなります。その結果として、一時的な導入に留まらず長期的な活用につながりやすくなるでしょう。

また、職員向けの研修やサポート体制を整えることも欠かせません。システムに不慣れな人でも使いこなせるようにすることが重要です。

kintoneを利用しながら常に改善を心がけ、活用の幅を広げていくことで、行政サービスの向上につながるでしょう。

kintoneをより便利に使うならToyokumo kintoneApp

kintoneをより便利に使うためにおすすめしたいのが、トヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」です。

kintoneの基本機能では実現が難しいことも、トヨクモの連携サービスであればさらに便利に活用することができます。

Toyokumo kintoneAppでは、以下6つのサービスが提供されています。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくwebフォームを作成できるサービス
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できるサービス
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できるサービス
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できるサービス
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できるサービス
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップするサービス

ここからは、Toyokumo kintoneAppの各サービスについて紹介します。

FormBridge

FormBridge(フォームブリッジ)は、kintoneアカウントがない人でもkintoneに直接データを保存できるWebフォーム作成サービスです。

kintoneの基本機能における「ライセンスを持たないユーザーは情報を登録できない」という問題を解消できます。

また、FormBridgeで作成したフォームは、kintoneに直接データが保存されるため、転記の必要がなく、業務効率化や入力ミス・漏れの削減ができるのがメリットです。

kViewer

kViewer(ケイビューワー)は、kintone内の情報を手間なく外部に公開できる連携サービスです。kintoneアカウントを持たないユーザーにも簡単にkintone内の情報を公開できます。

kintoneの情報を共有する際にわざわざデータを移し替える手間もなく、グラフなどの数値情報もそのまま外部に公開することが可能です。

公開範囲を設定することもできるので、社外秘の情報が漏洩するリスクを抑えつつ、社外の人に資料やデータを気軽に共有できるようになります。

kMailer

kMailer(ケイメーラー)は、kintone上で管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを自動引用したメールを自動・手動・予約で送れるサービスです。

kintoneで管理している顧客に向けて一斉送信や、kintoneからのテキスト引用などを行ったり、誰にいつどんなメールを送信したかなどのログを確認することもできます。

普段社内で使っているメールアドレスからメールを送信するため、新たにメールサーバーやメールアドレスを用意する必要はありません。

誰に、いつ、どんなメールを送信したか、受信者がいつ資料をダウンロードしたかなどの情報をログとして確認することもできます。

PrintCreator

PrintCreator(プリントクリエイター)は、kintoneに登録されている社名や金額などの情報を活用して、マウスのみで簡単に書類が作成できるサービスです。

現在使用している見積書や請求書などをPDFファイルでPrintCreatorにアップロードすれば、マウス操作のみで簡単に書類を作成できます。

kintoneアプリの複数レコードを一括で出力できるので、複数社の請求書や月報を簡単に印刷できるのもメリットです。

DataCollect

DataCollect(データコレクト)は、関数を利用した計算や複数アプリ間の収集・計算・加工を可能にし、kintoneが苦手とする予実管理や在庫引き当てを実現できるサービスです。

Excelと同じ感覚で複数のアプリから情報の集計や計算が可能で、スケジュール設定による自動実行やリアルタイム更新などにも対応しています。

事前に設定しておけば、手動で操作することなく情報を自動で収集・計算できるので、情報の集計漏れや更新忘れを防げます。

kBackup

kBackup(ケイバックアップ)は、kintoneアプリに登録したデータが消えてしまった際に備えて、kintone内のデータを別環境にバックアップできるサービスです。

kintoneの基本機能では、kintone上のすべてのデータを一括でバックアップすることはできません。kBackupを利用することで、誤って必要なアプリを削除してしまったり、スペースが復旧できなくなったという事態を防げます。

また、大切な顧客情報や添付ファイルのバックアップにも対応しています。

まとめ:Toyokumo kintoneAppでkintoneをより便利に活用しよう

「kintoneをより便利に使いたい」「kintoneを活用する幅を増やしたい」とお考えの方は、kintone連携サービス「Toyokumo kintoneApp」の利用がおすすめです。

トヨクモのkintone連携サービスは1万契約を突破し、サイボウズのオフィシャルパートナー評価制度においても全製品で受賞と、実績と使いやすさに定評があります。

トヨクモ連携サービスを導入することで、紙の書類を介さず、直接データの書き込みや管理が行えるため、職員の負担軽減や業務効率改善が図れるでしょう。

FormBridge kintoneへデータが自動で保存されていくWebフォームを作成できる
PrintCreator kintoneアプリのデータをPDFで出力できる
kViewer kintoneライセンスがない人に、kintoneアプリのデータを共有できる
kMailer kintoneアプリのデータを引用してメール送信できる
DataCollect 複数のkintoneアプリに登録されたデータを集計できる
kBackup kintoneアプリに登録されたデータを安全にバックアップする

悩みややりたいことに合わせて最適な機能を追加できるので、kintoneと一緒に使いたい便利なサービスをお探しの場合は、30日間無料お試しからぜひ実際の使用感を体感した上でご検討ください。


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